SEO 内部対策の方法
ここでは「SEO 内部対策」についてご説明します。「SEO 内部対策」とは、サーチエンジンロボットに正しくページ内容やキーワードを認識させるようにWeb を構成することを意味します。前段で「正しい検索キーワード」を見つけた後のプロセスになります。
サーチエンジンについて
ここで言う「サーチエンジン」とは、以下の3大サーチエンジンと呼ばれるものを指しています。
日本国内においては、これら3大サーチエンジンによるシェアが約90%以上と言われています。
とりわけ世界検索市場では70%近いシェアを誇るGoogle, 国内検索市場で強さを誇るYahoo! での検索結果で自社に優位なポジションを確保することが重要です。また、それぞれのサーチエンジン毎に利用するユーザーの特徴があるとされています。一般に、利用時間の少ないライトユーザーはYahoo!を好み、一方で頻繁にインターネットに接し利用時間も長いヘビーユーザーはGoogle を好むと言われています。
対象Web で提供するサービス/商品/情報であればどのサーチエンジンを重視して対策を行っていくのが良いかについても検討する必要があります。
サーチエンジンについての情報収集
サーチエンジンの検索アルゴリズムのバージョンアップや技術情報については情報をこまめにチェックする必要があります。以下の公式ブログはRSS リーダーに登録しましょう。
URL の追加
Web を作成したら、または内部要因を修正したらサーチエンジンに検索ロボット巡回先への推薦を行いましょう。
http://www.google.co.jp/addurl/?hl=ja&continue=/addurl | |
Yahoo! | http://submit.search.yahoo.co.jp/add/request |
Bing | http://www.bing.com/docs/submit.aspx |
サーチエンジンが公開するウェブマスター向けガイドライン
「SEO 内部対策」、つまりサーチエンジンロボットに正しくページ内容やキーワードを認識させるようにWeb を構成するために、サーチエンジンが公開しているガイドラインを熟読するところから始めます。その後、各サーチエンジンのガイドラインで言われている重要と思われるポイントを抽出してリスト化し、対象Web の「SEO 内部対策」がどの程度成熟しているかを判断します。
http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=35769
Google によると、「ガイドラインに沿ってサイトを作成すると、Google のインデックスに登録されやすくなります。」とありますので、非常に重要な指針となります。ガイドラインの内容は「デザインとコンテンツに関するガイドライン」「技術に関するガイドライン」「品質に関するガイドライン」に分かれて構成されています。
また、2009 年6 月には米Google のスタッフが社内用に作成したオリジナルバージョンの翻訳として「検索エンジン最適化スターターガイド」が公開されました。非常に有用な情報であると思われますので、PDF をダウンロードするなどし、手元に置いておきましょう。
Google 検索エンジン最適化スターターガイド(PDF バージョン)
http://info.search.yahoo.co.jp/basic/index.php(基本事項)
http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002838.php (品質ガイドライン)
http://help.yahoo.com/l/us/yahoo/search/basics/basics-18.html(品質ガイドライン英語)
http://help.live.com/help.aspx?mkt=en-us&project=wl_webmasters
「SEO 内部対策」チェックリスト
サーチエンジンが意図することを理解した後は、実際に対象Web サイトをチェックしてみましょう。以下のリストは弊社が Google, Yahoo!, Bing のそれぞれのサーチエンジンが公開しているガイドライン等を元にして作成した「SEO 内部対策チェックリスト」です。全ての項目に対して○をつけることができるように、対象Web の内部要因を見直し、サーチエンジンの趣旨に沿ったWeb の構成にすることが重要です。
No. | チェック項目 |
1 | ユーザーが興味を示すような独自の魅力的なコンテンツでWeb が構成されているか |
2 | 概してグッドデザインであるか |
3 | 深い階層にあるページのタイトルまで、<head>内に各ページ固有の適切なページタイトル(title タグ)がついているか |
4 | title タグは長過ぎないか |
5 | title タグに不要なKWD が詰め込まれていないか |
6 | description メタタグは1〜2 文の文章になっている、またはページについての構造化データ(キーワードの羅列とは異なる)が含まれているか |
7 | 各ページには固有のdescription メタタグが使われているか |
8 | "page1.html"のような一般的なファイル名ではなく、サイト内容に関連した単語を含んだURL になっているか |
9 | 頻繁にURL を変更していないか |
10 | コンテンツのカテゴリやファイル名が分かりやすいか、暗号めいたURL になっていないか |
11 | サイト内のリンクでWWW 有りとWWW 無しを混在していないか |
12 | URL に大文字が使われていないか |
13 | "パンくず"リストを使っているか |
14 | HTML サイトマップは、ただリンクを羅列するのではなくテーマ毎にまとめるなど整理して並べているか |
15 | 404 エラーページを用意しているか(存在しないページがリクエストされた時に404HTTP ステータスコードを返すようにサーバーを設定する) |
16 | 文書に文法の間違い、変換ミスなど雑になっていないか |
17 | 様々な内容に関する大量の文章を段落分けや項目立て、レイアウトの調整を行わずに1 ページにま とめてしまっていないか |
18 | サイト内でコンテンツの重複、重複に近いバージョンを作っていないか |
19 | 隠しテキスト、隠しリンクはないか |
20 | アンカーテキストは適切か |
21 | 見出しタグ(h1~h6)を適切に使っているか |
22 | 少なくともひとつの静的なテキストリンクからアクセスできるか |
23 | 階層を深くしすぎていないか。全てのページはトップページから1〜3 クリックで行けるか |
24 | ユーザーがサイトを検索するときに入力する可能性が高いKWD が含まれているか |
25 | 無効なリンクがないか |
26 | 1 ページ内のリンク数が100 以上になっているところはないか |
27 | サイトが各ブラウザで正しく表示されるか |
28 | KWD 出現率が適当か(3~5%) |
29 | 画像にalt 属性は指定されているか |
30 | 画像を使ったリンクを多用していないか |
31 | image1.jpg, pic.gif, 1.jpg のような一般的なファイル名を使っていないか |
32 | 画像はひとつのディレクトリ(/images/)にまとめられているか |
33 | 適格なHTML コードが使われているか http://validator.w3.org/ |
34 | 過剰な相互リンクを張っていないか(リンクスキームズ) |
35 | ユーザーが見ている情報とは別の情報をサーチエンジン向けに用意していないか(クローキング) |
36 | ユーザーナビゲーションを妨害するような、過剰なポップアップをが無いか |
37 | 外部へのリンクを設置している場合には、そのリンク先のウェブページがリンク元のウェブページ の内容と関連性があるか?あるいは関連性を喚起させるリンクであるか? |
38 | 全てのWeb ページは合理的なサイズになっているか。(cf. イメージの無いHTML Web ページで 150KB 以内) |
39 | Google Webmastertool, Yahoo!サイトエクスプローラー, Live Search Webmaster Tool を利 用しているか |
効果的なメタタグの設定方法
前出のチェックリストを見ても分かるように、ユーザーにとってほとんど価値のない、サーチエンジンに適切ではない質の低い検索結果を提供させるいわゆる「スパム」Web で無い限りは、公開されているウェブマスター向けガイドライン等で基礎情報をつかむことで、Web をサーチエンジンに正しく認識してもらうように構成することができます。
とりわけメタタグの設定はサーチエンジン上の順位にも大きな影響を与える重要な項目となるため、ここではメタタグ(description, title, keywords)の設定方法についてご説明します。通常HTML で記述されたWeb は、<head>と<body>という2 つの部分で構成されます。その<head>のなかに当該Web ページの要約や検索エンジンに対する要求などを記述するのに利用されるのがメタタグ(metaタグ)です。
メタデータ(descriptions)は1〜2文で、またはページについての構造化データを含めて個々の Web ページ内容を正確に表す説明を記述します。
Yahoo! はメタデータ(descriptions)の利用例として以下のように記述しています。
<meta name="description" content="●●株式会社のサイトのトップページです。このサイトでは、当社が提供する商品情報、企業情報、採用情報、プレスリリース、環境への取り組みなどの情報を提供しています。">
(出典:http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002840.php)
一方 Google では文章形式である必要はないとして、以下の例を挙げています。
<meta name="Description" content="作者: A.N. Author, イラストレータ: P. Picture, 分類: 書籍, 価格: 17.99 ドル, ページ数: 784 ページ">
(出典:http://www.google.com/support/webmasters/bin/answer.py?answer=35264)
タイトルタグは個々のWeb ページ内容を効果的に伝えるタイトルを選びます。
タイトルタグはGoogle によると「技術的にはメタ タグではありませんが、description タグと一緒に使用することがよくあります。」とされていますが、ここでは便宜上メタタグとしてご説明します。Yahoo!ではタイトルタグについて「興味を引き、かつウェブページの内容にふさわしいタイトルを付けます。」と紹介されています。
Google の「検索エンジン最適化スターターガイド」には、「良いページタイトルの付け方」として以下のように紹介されています。
・内容に無関係なタイトルはつけない
・サイトの大部分のページ、あるいはすべてのページに同じタイトルを使わない
・ユーザーのためにならない、極端に長いタイトルは使わない
・title タグに不要なキーワードを詰め込まない
対象キーワードを含めた効果的なタイトルを設定することが重要です。例えば対象キーワードが「パソコン修理」であれば、「パソコン修理のことなら○○株式会社」のようなイメージです。
メタデータ(keywords)は個々のWeb ページ固有のキーワードをそれぞれ記載します。
Google はメタデータ(keywords)を参照していないとも言われていますが、Yahoo!はメタデータ(keywords)について以下のような説明をしています。
メタタグ(<meta name="keywords">)を使い、ウェブページに関連するキーワードをリストアップします。サイト全体に当てはまるキーワードよりも、ウェブページ固有のキーワードをそれぞれ記載するとよいでしょう。
(出典:http://info.search.yahoo.co.jp/archives/002872.php)
HTML 文法チェック
適格なHTML コードが使われているかどうかは、Bing のウェブマスター向けガイドラインにも記述されている通り検索エンジン対策として重要です。対象Web のHTML コードの誤りについて指摘してくれる便利なサイトがありますのでご紹介いたします。
キーワード出現率チェック
Google の「検索エンジン最適化スターターガイド」にも記述されているように、キーワードを効果的に織り交ぜたコンテンツを作ることが重要です。ただし、「よくある打ち間違い」などのユーザーにとって価値のない打ち間違いキーワーズを盛り込んだり、キーワードを羅列するようなコンテンツを作成するとスパムと判断される可能性もあります。
一般にキーワードの出現率は3~5%が適当と言われていますので、効果的にキーワードをちりばめ、ユーザーに価値ある情報を提供しましょう。
キーワードの出現率を調べてくれる便利なサイトがありますのでご紹介いたします。