CatchAll 無駄なプロセス数の発生を防ぐ
バーチャルマップ (virtusertable) 設定の CatchAll をうまく利用することで、スパムに起因する sendmail の無駄なプロセスの発生を防ぐことができます。SPEEDEX の VPS にはタイプごとに異なった設計同時プロセス数が設定されていて、この設計同時プロセス数を大きく上回った状態ではサーバーのパフォーマンスが低下し、場合によってはアクセスできないという状態が発生します。そのため、無駄なプロセスの発生を防ぐことが重要になります。
スパムの多くは、ドメイン名の前にランダムにユーザー名を付け、偽装の存在しないメールアドレスを名乗って送信してきます。
その結果以下が発生します。
- 存在しないアドレスに届いたメールは、user unknown (受取人不明) として、送信元にエラー通知メールが送られます。
- 送信元が偽装アドレスなどの場合は、メールが正しく送れず、お使いのサーバーの送信待ちフォルダー (/var/spool/mqueue) に Q されます。
- Q されそのドメインの特定のユーザからのイーメールだけは受理し、他のすべての送信者からのイーメールを拒絶する。
- Q されたメールは、正しく受け取られるまで一定の日時の間、繰り返し頻繁に送信が試みられます。
こうして、スパムは、ご利用のサーバーに想像以上の負担を発生させます。
以下の対策を行うことで、無駄なプロセスの発生を防ぐことができます。
- 存在しないアドレスに届いたメールを全て受け取り、確認後処理する。
- 存在しないアドレスに届いたメールは自動的にゴミ箱に捨てる。
catchall の設定
上記 1、2 いずれの場合も、catchall という設定を行います。手順は以下です。作業はコントロールパネルからでも、sheel で行ってもかまいません。(仮に sample-dom.jp を例とします)
- 存在しないアドレスに届いたメールを全て受け取るメールユーザーを作成します。(仮に trash)
- 既存のメールアドレスの全てでバーチャルマップ (virtusertable) 設定を行います。
info@sample-dom.jp -> infos
mochizuki@sample-dom.jp -> mochizuki
ユーザー名がユニークでこれまでバーチャルマップ (virtusertable) 設定を行う必要がなかったアドレスについても、上記のように設定します。
- 以下のような catchall バーチャルマップ (virtusertable) 設定を行います。
@sample-dom.jp -> trash
上記設定により、存在しないメールアドレスに届いたメールは全てを全て trash メールボックスに届きます。
- 存在しないアドレスに届いたメールを全て受け取り、確認後処理する。
この場合、コントロールパネルのメールマネージャーで trash メールボックスを確認し処理するのがお薦めです。
- 存在しないアドレスに届いたメールは自動的にゴミ箱に捨てる。
この場合は、エイリアス (aliases) に以下を追加します。
trash -> /dev/null
存在しないアドレスに届いたメールは自動的にゴミ箱に捨てられます。回収の方法はありません。
注意:catchall はバーチャルマップ (virtusertable) の一番最後に置くようにしてください。バーチャルマップ (virtusertable) は記述された順に処理されます。従って、catchall 以降で記述された設定は意味を持ちません。すでに、catchall によって処理済だからです。 |
注意:shell で作業した場合は、変更が有効になるよう、vnewvirtmaps コマンドや newaliases コマンドを実行してください。 |
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