■有限会社鎌倉トゥデイ様 ビジネス成功事例
鎌倉というブランド力のある地域に密着し、鎌倉の観光情報サイト【鎌倉Today】、鎌倉市内を中心に月5万枚を配布しているフリーペーパー【おしえて鎌倉】、フリーペーパーと連動した携帯コンテンツ【鎌倉Today-i】などを運営されている鎌倉トゥデイ様。
地元のお客様とのお付き合いの中で、名刺やチラシ等の印刷物デザイン制作やホームページ制作なども手がけていらっしゃいます。
技術部責任者の石井浩彦様に、鎌倉トゥデイ様の展開しているビジネスと成功の秘訣についてお話を伺いました。
●思い通りのシステムを作り上げる卓越したプログラミング能力
御社の運営されている観光情報サイト【鎌倉Today】の中には多くのプログラムが使われていますね。
例えば、≪所要時間算出 あそこまで何分≫というコーナーがあります。
スタートから最終目的地までを入力していくとその所要時間が算出できるというシステムですが、このシステムのプログラムは御社でお書きになったのですか。
この≪所要時間算出 あそこまで何分≫は、プログラムそのものを作るのは大変ではなかったのですがどこからどこまでが何分である、という実際のデータを集める方が大変でした。」

▲≪所要時間算出 あそこまで何分≫
--スクリプトを書かれる際、言語は何を使われているのでしょうか。
私がプログラム開発を始めた1997年頃は、phpがあまり普及しておらず参考書等がほとんどありませんでした。
Perlは、行いたいと考えていることがほぼ実現できますし、もしプログラムの途中で詰まったとしても参考書やネット上の情報も多いため大抵のことは何とかなるのです。
それがPerlの良いところではないでしょうか。」
--プログラム開発の際、フリーのスクリプトを利用せずに、御社のように1から自分で書くメリットがありましたらお教えいただけますでしょうか。
先程の≪所要時間算出 あそこまで何分≫にしてもそうですが、【鎌倉Today】に使えそうなアイディアを思いついたらすぐに設計を考えてスクリプトを書くことができるのは大きなメリットだと思います。
どのプログラムも構造自体はそれほど複雑でないものがほとんどですので、良いアイディアが浮かべばほぼ形にできると思います。」
--今はアイディアがあって、スクリプトを書こうという際に、フリーのスクリプトを探すことはありますか?
自分がやりたいことを実現させるには、やはり自分でスクリプト書く必要があると思います。」
●スクリプトが書けるか書けないかは、最初の設計で決まる
--多くのスクリプトを書いてこられたようですが、過去に一番苦労されたプログラムはどんなものでしたか?
掲載しているお店の、HTMLなどの知識がない方でもアップデートできる機能や、買い物かごの設定等のスクリプトを全て書きました。」

▲【通販かまくら】
http://kamakura-brand.com/
「また、ホテルの予約システムも非常に苦労しました。
単純に1泊するだけの予約システムなら仕組みは簡単ですが、実際には部屋数・泊数・宿泊人数の相関関係やひとつの部屋に複数のプランが設定されている場合等様々な要素に対応する必要がありますので、その分仕組みが複雑になり、設計にもかなり手間取りました。
スクリプトを書く際に一番重要かつ難しいのは設計なのです。
設計さえ出来ればプログラムは書けます。」

--ホテルの予約システムは、ホテルのデータベースと連動しているのですか?
ネット上だけで独自に動くシステムになっております。
予約システム自体にホテル側でログインしてアップデートできる仕組みを用意しておりまして、月単位の空き室状況を入力していただいています。
導入いただく際には、初めにお客様のところへ伺って使い方のレクチャーをしています。」
●お客様が手元でホームページを更新できるシステムを用意できたことが成功の秘訣
--観光情報サイト【鎌倉Today】の開発ノウハウを活かしてホームページ製作やシステムの販売を行う中で、ショッピングサイトやホテル予約システムでもポイントとなっていた≪お客様自身がホームページの更新や書き換えを行えるシステム≫を用意できるということが、御社の成功の秘訣ではないかと思うのですがいかがでしょうか。
ホームページを持つと≪書き換えを自分で行いたい≫というニーズはどうしても出てくると思うのです。
そこで、文字入力とちょっとした画像加工ができれば更新が手元でできるプログラムを書きました。」
また、管理や更新を全て弊社でお受けすると、さばききれないということもあり得ますので、お客様が手元でページを更新できるプログラムは弊社にとっても意味のあるものだと考えております。
現在では、 Movable Typeなどに代表されるビジネスブログの登場で、エンドユーザーが直接ホームページを更新することが以前より容易になったと思います。
やはり、それだけホームページの書き換えを自分の手元で行いたいというニーズは高かった、ということなのではないでしょうか。」
--お客様自身がホームページを更新できるシステムを数年に渡って提供される中でシステムのバージョンは変わってきているのでしょうか?
最近ではバリエーションが増え、文章・写真・タイトル等をレイアウトする際の自由度がより高くなりました。
また、以前は動的なCGIで書き出していたため、プロセス数が増えすぎてサーバーにかなりの負担がかかってしまっていましたが、現在では静的なHTMLに書き出すようにしました。
【通販かまくら】に関しては全てそうなっています。」
--他にも静的なHTMLで書き出すメリットはあるのでしょうか?
■静的ページと検索エンジンの相性
※動的ページ:アクセスの度にプログラムで作られるページ。拡張子/.php、.cgi等
※静的ページ:あらかじめ完成しているページ。拡張子/.html、.htm等
月間約20万近い検索数※1を誇る「鎌倉」というキーワードで、鎌倉トゥデイ様のサイト【鎌倉Today】(http://www.kamakuratoday.com/)が、軒並み上位表示※2されている。
◆Google 1位 ◆Yahoo! 4位 ◆MSN 3位
※1 キーワードアドバイスツール(2007年4月)
(http://inventory.jp.overture.com/d/searchinventory/suggestion/)
※2 2007年8月29日12:24 検索結果参照
●インターネットで鎌倉を紹介したいという気持ちからのスタート
--今でこそタウン情報誌や地域に特化したサイトも増えましたが、御社設立当時の2000年頃にはあまりなかった様に思います。
そういった地域密着サイトに着眼したのは、どのような理由からでしょうか。
しかし私自身は、どこかに行くときにはインターネットで調べ行ったりしていたものですから、その流れで、自分の地元である鎌倉も紹介してみたいなとずっと思っていました。
最初は趣味の延長だったのですが、やっていく中で、弊社社長で藤沢市出身の渡邉にも出会い、色々なご縁が重なって本格的にやってみようかということで【鎌倉Today】を始めました。」
--会社を設立された当初はどのような事業展開だったのでしょうか。
弊社にとってフリーペーパーを始めたことは大きかったですね。
webでの情報発信だけでなく紙媒体での情報提供も行うようになったことでよりサービスに厚みが増し、お客様にも喜んでいただけたように思います。 実は、最初の頃は≪うちはインターネットは全部お断り≫と、断られてしまうケースも多かったのです。
お客様がインターネットを拒絶する背景には、日々様々なところから来る≪インターネット系の営業への不信感≫のようなものがあったではないでしょうか。
比較的保守的な鎌倉という土地柄も関係しているのかもしれません。
しかし現在では、地域に密着してやっている中で培ってきた信頼感や口コミ、あるいは地元のつながりなどから、多くのお客様に【鎌倉Today】サイト上にも広告を掲載していただいております。
携帯サイト【鎌倉Today-i】は主にフリーペーパーと連動しての運用をしております。
フリーペーパー上に記載されているあるURLにアクセスした際に表示されるクーポンを見せれば割引できます、というような使い方を主にしておりまして、その他にもフリーペーパーに収まりきらない情報などを付加しています。
紙媒体ですとどうしても掲載スペースに制限がありますので、こういった使い方のできる携帯サイトは非常に便利ですね。」
■フリーペーパーと携帯コンテンツの連動
フリーペーパー【おしえて鎌倉】に掲載されている 店舗には、それぞれ4桁の 携帯コンテンツ番号が ふられています。 携帯サイト【鎌倉Today-i】にアクセスして、 その店舗の携帯コンテンツ番号を入力すると、 メニューなど紙面に無いより詳しい店舗情報や、 お得なクーポン画面が出てきます。 |
![]() ▲掲載店舗例 |

▲観光情報満載のフリーペーパー【おしえて鎌倉】と、【鎌倉Today-i】
●鎌倉トゥデイ様 今後の展望
--今後の展望をお聞かせください。
もうひとつは、先程のホテル予約システムやホームページを手元で更新できるシステムなど、自社で開発したシステムを鎌倉に限らず販売していきたいと考えております。
例えば、ホームページはあるけど何年も更新していない、自分の手元で更新がしたいけれど仕組みがわからない、といったような悩みをお持ちの中小の企業やお店の方々に、弊社のシステムを導入していただくことで、悩みを解消するお手伝いができればと思います。
また、システム導入の際にはサポートもきめ細かく行わせていただき、末永いお付き合いをさせていただければ、と考えております。」
--御社の、≪ホームページを手元で更新できるシステム≫を採用したい場合、どのくらいのコストでできるのでしょうか。
一度に多額のお支払いをしたくないお客様には、初期コストを下げ、残額は≪毎月の使用料≫の形で頂戴するといったような柔軟な対応もとらせていただいておりますので、お気軽にご相談いただければと思います。」
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